AgneiyaIV
第三章 深淵の鴉 
10.虚像(2)


 エーディト、それは言わずと知れた女性の名である。彼には生まれたときからその名が与えられていたわけではない。男子の証を備えて生まれたからには、当然ではあるが男性の名を与えられていた。とはいえ、エーディトの名は自ら名乗ったわけではない。与えられた、というのとも異なるが。いつの間にやら

 ――お名前は?

 尋ねられた際には

 ――エーディトと申します。ええ、古の高貴なる姫君にあやかった名前ですよ。

 そう答える様になっていた。尤も、『高貴なる姫君』の由来を知る者は、殆どいなかったが。逆に、その意味を解せる者は少なからずアインザクトに縁のあるものだった。亜麻色の髪に青灰色の瞳。エーディトの名。それらから連想するのは、神聖帝国最後の宰相となった人物の息女。アインザクト戦役に於いて軍を率いて戦った、伝説の戦乙女なのだから。かのひとは、大陸の歴史から抹殺された。覚えているのは、知っているのは、アインザクトの縁者のみ。アンディルエにシェルダ=リ・アーサの名が伝えられていると同様に、アインザクトにもエーディトの名は連綿と伝えられている。彼女の妹エイミア=リーゼロッテは女帝と共にアルメニアに落ち伸びた後、アインザクトへと帰還を果たし姉と共に戦ったのだが、こちらもまた、歴史の闇に埋もれてしまっている。何より、旧アインザクト大公領の人々は、あの屈辱を忘れてはいない。『落日』に関することを、他者には伝えたがらない。それなのに、どんな偶然か。南西に位置する小国エランヴィアに、二百年後リーゼロッテの名を持つ王女が生まれるなど。しかもどうやら、彼女の暗殺を発端としてことが動きそうだというのだから。
 歴史とは、皮肉なものである。


 ルクレツィア一世の部屋を辞したシェラは、廊下でひとりの娘とすれ違った。亜麻色の髪と青灰色の瞳。巫女姫の夢語りのせいか
「エーディト?」
 つい、その名を口にしてしまう。と、声をかけられた――そう思ったのであろう少女は、優雅に腰を屈めて礼をする。近衛隊長であるシェラに遠慮するように壁際に避けたまま、満面の笑みをこちらに向けた。その顔に、見覚えがあった。
「貴殿は、リナレス殿の……いや、細工師の弟子、とか?」
 セグからフィラティノアに向かう道中で、姿を見かけたことがある。よもや、白亜宮にまでやって来たとは。驚きに目を見開いたシェラは、
「あの折は、世話になった」
 素直に礼を述べる。亜麻色の髪の『少女』は、笑みを崩さず「いいえ」と何処かしら間延びした返答をしつつ、
「ご無事で何よりです、シェルマリヤ姫。ああ、大公妃殿下はお元気ですよ。今、リナレス様がお傍でお守りしています」
 リナレスと、自分の身内が――さらりと言ってのけた彼は、くくくと小さく笑った。
「でも、よくわたしの名をご存じで」
「……?」
 言われて初めて、シェラはこの女装の少年も『エーディト』なる名前であると気付いた。だから、ルクレツィアはあのとき溜息を吐いたのだ。どこかしら、遣る瀬無さそうに。それにしても、こんな偶然はあるのだろうか。シェラは首筋に冷たい風を感じた。巫女姫二人の夢といい、目の前にある二百年前の女丈夫と同じ名と姿を持つ少年と言い――更には、シェラ、と。そう呼ばれる女性騎士の存在。ここまで符号が揃えば、巫女姫ならずとも不安を覚えるだろう。自分には霊力も霊感も予知能力もないが。それでも、何かを感じる。
 何故名を知っているのか、尋ねられても真実を答えるわけにもいかず
「ああ、リナレス殿が、確かそう呼ばれていた、と」
 適当に誤魔化した。エーディトは「そうですか」とは答えるものの、何処かしらずるそうな笑みを消さない。
「まあ、ここだけの話ですけどね、シェルマリヤ姫。例え貴方が『シェラ』様であったとしても、鴉の娘がここにいることは好ましくありません。古のエーディト姫はシェルダ=リ・アーサ様を快く迎えたかもしれませんが、現代のエーディトは」
「何を余計なことを言っているのかしらね」
 調子よく語るエーディト、その口上を止めたのは他でもない。女帝ルクレツィア一世その人であった。いつの間に、と、シェラが驚くほどかのひとは気配を感じさせなかった。巫女姫同様、女帝も気配を消すことができるのか、それも無意識のうちに――そう考えると、先程とは別の意味で寒気を覚える。背後に気に入りの女性・ルーラを控えさせた女帝は、両手を腰に当て心持ち胸を逸らすようにしてエーディトを見据えた。暁の瞳には若干の苛立ちが混じっている。けれどもエーディトはまるで悪びれたところも見せず、
「おやおやこれは、陛下御自ら叱責されるとは」
 余程鴉の姫君を買っていらっしゃるに違いない、大袈裟なまでに肩を竦め女帝と女騎士を見比べる。
「アインザクトを滅ぼしたのは、ときのカルノリア大公でしょう。その血を受けているとはいえ、シェラには関係のないことだと思うけど? そうやってくだらない過去の恨みで、有能な人材を斬り捨ててしまうのは馬鹿げている。そうは思わなくて?」
「ああ、実に合理的なお言葉ですね、ルクレツィア一世陛下。仰ることはご尤も、けれども、人には自らが生まれる前に背負った罪というものがあるのですよ」
「父祖の犯した罪を償えというの、貴方は?」
「その血を受けている限り、逃れることはできませんよ。『憎しみは何も生まない、そう言いきれる者は本気で人を憎んだことのない幸せな人物である』――まあ、愉快なことを仰った女性詩人がいましたけどね、昔。わたしに言わせれば、その人こそが幸せなんですよ。『自分が恨まれることを知らない』おめでたい人こそがね。その詩人、どうなったかご存知ですか?」
 殺されたんですよ、彼は淡々と語った。かの詩人もまたカルノリアの血を引いており、カルノリアへの恨みを募らせた、アインザクトに仕えていた残党に殺されたのだ。鴉が何を血迷ったことを言っているのだ、と。怒りに駆られての集団暴行の果ての惨殺だったという。
「罪を背負っていない人間なんて、居る訳がありませんよ。必ず、人は人の恨みを買っている。かくいうわたしもね。無論、陛下もその輪から逃れることはできないのですよ」
 何処か悟りきったような、それでいて恨みに凝り固まった言葉に、シェラは眉を顰めた。自らの預かり知らぬところで行われたことについて、償いを求められても迷惑なだけだ。怨むなら当人を恨め、思うがこの少年は恐らく聞き入れぬだろう。命が燃え尽きるその瞬間まで。
「憎しみは何も生まない、というのは、確かに間違いだわね」
 ルクレツィアの言葉に、シェラもエーディトも、ルーラも軽く目を見開く。
「生まれるわよ。ちゃんと。憎しみからは憎しみが。それが延々と続いていくのだわ」
「……」
「いやなら誰かがそれを断ち切るしかない。でも、誰が? 自分は勿論嫌よね? 自分でない誰かが断ち切るのを待っている。そうじゃなくて?」
「そう考えて二百年経っていたとしたら、随分と不毛ですよねえ。ああ、エルディン・ロウの意味すらなくなりますよ」
 エーディトの浮かべる乾いた笑み、それが誰かに似ているような気がして、シェラは眉を寄せた。
(ああ)
 そうだ。彼女に似ているのだ。少し前まで王太子妃付きであった侍女。金褐色の髪と、青緑の双眸を持つ不遜な女性。彼女と目の前の少年が重なって見える。何処か世の中を斜に見ているその姿は、ふてぶてしくもあったが、何処かしら悲壮にも思えた。
 エルディン・ロウ、大陸の暗部を司る集団の名を耳にして、シェラは漸く得心がいく。この少年は、かの暗殺者集団に属していたのだ。そんな人物が細工師の弟子として皇帝アグネイヤ四世の傍に在った。それは、初めから皇帝を利用してカルノリアに復讐せんとする陰謀のためではなかったのか――導き出された答えに、慄然とする。彼らの望みがカルノリアの崩壊ならば。あのツィスカ同様、カルノリアに恨みを持っているのであれば。今ほど最適の時期はない。アレクシアの件も、皇妃幽閉も、全てアインザクトの、エルディン・ロウの仕業だとしたら。カルノリアには、もう、明日はないかもしれない。そうと判ったら、自分はどうする? どうすればいい? 神聖帝国を捨てて、カルノリアへと帰還するか。それが、『鴉の娘』には相応しい行いだろう。だが、
(私は)
 アグネイヤ四世の妃だ。
 そう、答えた。密偵により伝えられた帰還命令を、そうやって拒絶した。そうだ、自分はアグネイヤ四世の、妻なのだ。
 シェラは目の前に佇み、エーディトと言葉の応酬を繰り返すルクレツィア一世に目を向ける。
(私は、アグネイヤ四世の妃である)
 あの言葉を繰り返す。背に痛々しい傷を持つ、真実の皇帝。かのひとの、妃でありたい。かの人に、片腕として認められたい。その気持ちの方が、今は強かった。



「ご無事でしたか」
 久しぶりに対面する後輩は、目を輝かせてこちらを見た。アインザクトの証である鮮やかな緑の瞳、一点の曇りなき眼差しが、シェルダ=リ・アーサに注がれる。女帝クラウディア一世と巫女姫フィオレーンを守りつつ、城下に落ちたエイミア=リーゼロッテ。彼女が母方の実家であるアインザクト大公領へと帰還したのは、秋風が悲しい悲鳴をあげて吹き過ぎる、肌寒い夜のことだった。十重二十重に城を囲むカルノリア大公軍、その間隙を縫っての帰還である、どれほどの危険を冒してきたのかと、姪を迎えた大公夫妻は驚きつつもその無事を喜んだ。更には、女帝も巫女姫もアルメニア領内へと入ったことを知ると、その大役を終えた姪を讃えた。
 今夜くらいはゆるりと休め――そういう伯父夫妻の気遣いを丁重に断り、エイミアは前線に出ることを希望した。希望して、シェルダ=リ・アーサの属する隊に現れたのである。彼女は再会を喜んだが、周囲の不穏な視線に怪訝な表情になり。
「何か、ございましたか?」
 シェルダ=リ・アーサに尋ねた。
 敗色が濃厚なのは、既に皆が悟っている。頼みとする援軍もなく、かつてアインザクトに仕えていたヒルデブラントやアダルバードも主君の危機を見て見ぬふりをしている。アインザクト滅亡後は、その広大かつ肥沃な土地を我がものにせんと狙っているのだろう。全くどこまでも卑しい心根の持ち主だ、と、心ある臣下らの嘆きを時折耳にする。
 その中で、アインザクトの籠城に加わっているシェルダ=リ・アーサ、彼女に対する不信を抱いている者もまた、少なからず存在していた。シェルダ=リ・アーサには常に数人の監視がついている。大公の命令ではなく、監視者自らが個人的に行っていることだった。
「私は、信用されていない」
 苦笑するシェルダ=リ・アーサの前で、エイミアは怒りを露わにする。
「なんということでしょう、我らが巫女姫の恩人に対して。シェラ様がいらっしゃらなければ、巫女姫はとうにカルノリアに捕らえられていたことでしょうに」
 アインザクト大公の姪の言葉に、周囲の空気が幾許か揺らめいたが、それでもなお、シェルダ=リ・アーサに向けられる視線は穏やかではない。
「いいのだ、エイミア殿。私は私のやり方で、自身の誠を証明する」
 シェルダ=リ・アーサは静かに笑う。そうして言葉通り常に最前線に立って、アインザクトの士気を鼓舞し、敵を屠っていった。翻る鴉の紋章、その旗をどれだけ彼女は血の海に沈めたか。赤き雨の中に佇む戦乙女の姿に、人々はいつしか、未来を託していたのかもしれない。このひとがいれば、もしかしたらカルノリアを退けられるかもしれない、――儚い望みではあったが、シェルダ=リ・アーサはアインザクトの希望となった。彼女と共にその傍らで剣を振るう亜麻色の髪の乙女、大公の姪であるエーディト。ふたりの『女神』にどれほど人々が力づけられたか。また、『女神』らも、その想いに応えるべく、ひたすらに戦いを続けた。

「――罠だったか」
 物資調達のため、密かに城下に出たシェルダ=リ・アーサ、彼女ら一行が騎士団に襲われた。彼らの背後に靡くのは、不吉な鴉の旗印。シェルダ=リ・アーサは舌打ちをし、自ら囮となって敵を引きつけた。
「シェルダ=リ・アーサ殿」
 悲痛な声を上げる部下に、
「先に行け。物資を守れ。ここは私が引き受ける」
 鋭い言葉を残し、彼女は単身敵に斬り込んでいった。敵も巧みに馬と剣を操る敵の女性騎士に翻弄され、なかなか彼女以外の者に攻撃を仕掛けることができない。その間に、――他の人々は城内へと逃れた。うちひとりが、血相を変えて今一人の『女神』の元へと走ったのだ。

「エーディト姫」

 救いの手が差し伸べられるまで、シェルダ=リ・アーサは孤軍奮闘を続けていた。如何に腕の良い剣士といえど、多勢に無勢。しかもシェルダ=リ・アーサはまだ少女である。五人まで倒したところで、ついに追い詰められた。敵の隊長格は中々に腕の立つ人物で、疲れの見えた彼女を甚振るように追いこんでいく。彼の剣を避けそこなった瞬間に、手が手綱から放れ、彼女は落馬した。地面に叩きつけられ、低く呻き声をあげる。それでも傍らに投げ出された剣を拾わんと手を伸ばしたが。
「……っ!」
 その手を、無残に蹄が踏みにじった。
「そこまでだ」
 隊長の声が無情に響く。彼が顎をしゃくると同時に、生き残っていた部下が止めを刺さんと槍を構える。しかし、それが彼女に達する前に、ぼとりと腕ごと槍が地面に転がった。
「シェラ様」
 霞む視界に映ったのは、白馬を駆る騎士だった。姉よりも華やかな金の髪、アインザクトの印たる鮮やかな緑の瞳。エイミア=リーゼロッテがただ一人、現れたのだ。
「また、女か」
 隊長の揶揄するような声が聞こえる。シェルダ=リ・アーサは、左手で小刀を引き抜き、馬の足を切りつけた。馬は驚き、棹立ちになる。エイミアに気を取られていた隊長は、あっさりと宙に投げ出された。西の大地に広がる薄暮の中に木霊する断末魔の悲鳴。腕を失った騎士の叫びに重なって、それはいつまでも長く尾を引いていた。


 ――ように思えた。
(また)
 夢を見た。シェルダ=リ・アーサの夢を。目を開いたイリアは、暴れる心臓を鎮めるため、深い呼吸を繰り返した。幾らなんでも二日続けて彼女の夢を見るとは。一体どういうことなのだろう。
(やっぱり、星石のせいなのかしら?)
 昨日の昼間、ルクレツィアに呼ばれて見せられた、片方だけの耳飾。シェルダ=リ・アーサのものだったというその耳飾を見て、余計に神経が高ぶったからなのか。

 ――これは、誰が持つべきなのかしらね。

 アインザクトに逃れたシェルダ=リ・アーサが、最後まで身に付けていたもの。巫女姫に渡した耳飾の片割れである。これを長らく手にしていたのは、アインザクトの残党であるツィスカなる侍女であったと女帝は言った。その言葉を聞いたとき、シェラの肩が僅かに揺れたが、女帝もイリアもそのことには言及はしなかった。

 ――巫女姫を守るべき人に渡してほしい、ツィスカはわたしを指名してきたみたいだけど。

 苦笑するルクレツィア。あなたに守ってほしいとは思わない、喉から出そうになった言葉をイリアはすんでのところで呑みこんだ。
 名前も同じ、出自も同じくカルノリアだということで、女帝はシェラにそれを下賜しようとしたのだが、シェラはそれを丁重に断っていた。自分には相応しくない、その一点張りで。結局、かの石はルクレツィアの耳を飾ることになった。霊力を持つといわれる聖職者に好まれる貴石、覇王の気質を持つ女帝には相応しからぬ気がしたが。それを拒否する権限はイリアにはない。
(アグネイヤなら良かったのに)
 偽りの皇帝と言われた夫。彼女であれば、心優しきあの皇帝であれば、良かったのに。そう思う。
「いりあ」
 やはり同じ夢を見たのであろうリィルも、目を覚ましていた。彼女は闇に溶け込む瑠璃に近い双眸をイリアに向け、ゆっくりと半身を起こす。
 このまま、毎晩あの夢の続きを見ることになるのだろうか、イリアは重苦しい気分で息を吐く。あの夢の意味はなんなのだろう。シェルダ=リ・アーサと、彼女と共に戦ったアインザクトの人々の、無念を女帝に伝えよと。そういうことなのか。
「くりかえすことはない」
「え?」
 リィルの言葉に、イリアは首を傾げる。真実の巫女姫、自らをそう称するリィルは、イリアとは異なる穏やかな笑みを口元に浮かべていた。
「くりかえすひつようはない、そういっている。きっと」
 片言の言葉。子供らしい舌足らずな口調に、イリアも唇を緩める。繰り返す必要はない――例え同じ名の人々が集っても。歴史の歯車が同じような方向に動き出そうとしていても。その轍を踏む必要はない。
「さからうことも、またひとつのほうほう」
 真実の巫女姫は、ゆっくりと言葉を紡ぐ。彼女には、見えているのだろうか。イリアには見えぬ未来が。占えぬ将来が。星を読むことに長けたこの少女は、その黄昏の深い瞳で、遥か先を見通しているのかもしれない。それをして、彼女を真実の巫女姫というのであろうか、と。イリアはふと思った。アーシェルの子孫だというこのリィルも、覇王アグネイヤの名を持つ少年、ティルも。自らが真実と名乗れば、真実の皇帝と巫女姫たりえるのだろうが。リィルはルクレツィアこそ真実の皇帝アグネイヤだという。ならば、いま、ルクレツィア一世として即位しているのはどういうことなのだ、先に即位したアグネイヤ四世は、等リィルとの意思疎通ができるのであれば、もっと語りたいことがあるというのに。もどかしさにイリアは唇を噛みしめる。そんな彼女の手を、リィルがそっと包み込んだ。
「いりあは、いのればいい。いのって、ちをつたえればいい。それが、いりあのやくめ」
 何のことを言っているのか、さっぱりわからない。怪訝に眉を顰める彼女に、
「もうすぐ。いりあのうんめいがうごく。ひがしから、うんめいがやってくる」
 抑揚のない声でリィルが語りかける。
 それがただの戯言ではないとイリアが知るのは、まだ少し先のことであった。


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