AgneiyaIV
第三章 深淵の鴉 
9.動乱(8)


 人気の途絶えた廊下を、静かに進む影がひとつ。長い道程を経て、ようよう表に出た処に
「お散歩?」
 声をかけられた。びくりと足を止め、闇に眼を凝らす。と、壁に凭れる格好で、人が佇んでいた。この人物が声をかけてきたのか、――警戒しつつその姿を灯りに透かし見れば、かのひとは思ったよりも小柄で、まだ少年と言ってよいほどの年頃だと判った。衛兵の見習いか、それとも給仕係の少年か、馬丁か。その辺りだろうと想像し、緊張を解く。
「ええ」
 零れ出た声は、女性のものだった。声色を使い、相手の感覚を眩ませる。それくらい容易いことである。下働きの少年に見咎められたところで、痛くも痒くもない。不審を抱かれれば口を塞ぐまでだ。衣服の下に隠した短剣に指を伸ばし、彼は注意深く歩を進めた。
「お休みなさい」
 少年の前を通り過ぎる際、丁寧に頭を下げる。あとは一気に離宮を離れ、故国へと向かうだけだ。
「夜更けに女性の寝室に入るのは、感心しないねえ」
 投げられた言葉に、足を止める。もしや、この少年に見られていたのか。シェルマリヤの部屋から出てきたところを。馬鹿な、と、口の中で呟き、同時に剣を抜き放つ。が、それよりも早く少年が間合いに滑り込んできて。
「遅い」
 間近に迫った瞳が、赤く燃えたように見えたのは、思い違いなどではなく。彼のものではない、かの少年が抜き放ったのであろう短剣の刃が、過たず自身の頸動脈を切り裂くのを、彼は他人事のように見つめていた。


 露台の方で、微かな音がした。誰何の声を発するまでもない。
「何の用かしら?」
 半ば独り言のように尋ね、ルクレツィア一世は寝台に半身を起こす。闇色の髪が肩から零れ、胸に広がった。闇に溶ける長髪、それに縁取られた顔が、異様に白く冴えわたるのは月光のせいか。けれども、女帝本人は自身の姿を見ることはできぬ。彼女は古代紫の瞳を張り、
「夜分に女性の部屋を訪ねるなんて、礼儀に反していると思わなくて?」
 窓の向こう、佇む人物に声をかける。
「こりゃまた、手厳しいね。女帝陛下。不埒者を始末したっていうのに」
 揶揄するような響きに、ルクレツィアは眉を寄せる。不埒者――侵入者、暗殺者、傀儡にしか過ぎぬ自分に、もう刃が向けられたのかと苦笑が漏れた。
「鴉のお嬢さんにね、帰還命令が出たみたいよ?」
「シェラに?」
 そう、と。彼女は頷いた。
 元々、シェラに神聖帝国に仕える義理はない。彼女はカルノリアの女だ。皇帝の姪にして、第一将軍の息女。裏切り者の血を引く娘。けれども、不思議と彼女に対する疑惑は芽生えなかった。彼女が密偵としてこの国潜入していたのだとしても、おそらく。
「シェラは裏切らない」
「『わたくしに懸想しているから』? おお、大した自信だこと」
 くぐもったティルの笑い声が聞こえる。
「そうね。昔から、わたしには人望があったもの」
「はいはい」
「買い被られることにも慣れているわ」
「……」
 他人の描く自分にどれだけ近付けるか。限界まで試してみたい。本当の自分は、人が思うほど強くない。だから、虚勢を張る。自身の裡に眠る野望を成就させるために。それは、シェラも同じなのだ。同じだと思う。女性ゆえに男性の駒として生きることを由としない。自らの足で歩くことを求める彼女は、鴉を捨てる。無論、多少なりとも故郷に未練は残すだろう。だが、愚かな女でなければ、最終的に選び取るのは――。
「ま、オレもそう思うよ」
「?」
「鴉のお嬢さんは、あんたに惚れてる。正確には、あんたの持つ覇気に、かな」
 それに惹かれるか、それとも恐れるか。バディールやルーラ、シェラは惹かれ、イリアやアウリールは厭う。ティルの声は何処かしら寂しげだった。
「ティル?」
「――しかしまあ、密偵が易々と入って来られるような杜撰な警備はいただけないね。近衛隊長ともあろうものが寝室に侵入を許しているようじゃ、先行きは不安だらけでしょ」
 わざと口調を明るく変えて、ティルは今後を憂いてみせる。その通りだとは思うが、これ以上人手を増やすわけにはいかない。ただでさえ、胡乱な連中が紛れ込んでいるのだ。ここに衛兵の増員をしようものなら、誰の息のかかった者がやって来るやら。それこそ、女帝の寝室に国王を導く案内役であったりしたらたまったものではない。それを危惧したルーラが、女帝の部屋には身代わりを置くようにと進言したくらいだ。自分も易々と襲われてやるようなお人よしではないし、腕には覚えがある。老体一人くらい追い払えないこともないが。
「寝室に男を侍らすのもどうかと思うから、まあ、オレとあの侍女さんは却下でしょ。寝首をかかれる覚悟で鴉のお嬢さんを入れておいたほうがましか、もしくは、前に侍女さんが言っていたように身代わりを置いておくか」
「身代わり? 誰を?」
「灯りをつけなきゃ、目の色なんてわからないよね」
 眼の色――ルクレツィアは眼を細める。傍に在る、黒髪の少女はふたり。イリアとシェラだ。背格好から行けば、イリアの方が似ていると言えば似ているが、
「それは駄目よ」
「なんで?」
「なんでも。っていうか、もし万が一、あの娘に国王の胤を残されたらどうするの?」
 イリアは巫女姫だ。偽りの、と言っているのはアーシェルの面子だけであり、その根拠はないに等しい。あまつさえ、アンディルエの巫女姫は代々黒髪に瑠璃の瞳を持っている。リルカインは残念ながら、色が違う。乳白色の髪と瑠璃に近い青い瞳では、周囲が巫女姫とは認めない。
「国王陛下は、ここに巫女姫がいることを知っているでしょう? 戴冠式の際には、彼女が私に冠をくれたし」
 あの日――神聖皇帝ルクレツィア一世が誕生した日。彼女は覚悟を決めてイリアを巫女姫として周囲に広めた。神聖皇帝の戴冠に、巫女姫の存在は不可欠。彼女の手によって戴冠したものでなければ、神聖皇帝は名乗れない。帝国で最も重要にして高貴なる存在、『アンディルエの巫女姫』。現在その位置にあるイリアより冠を授かったルクレツィア一世は、正真正銘、帝国の後継となったのだ。
 俗世を離れた純白の衣裳に身を包んだイリアと、対象的に黒衣を纏った自分。ぞれぞれの内面を映し出しているようで可笑しかった。そういえば、アーシェルで横暴を行っていたラトウィスは、ルクレツィアに対して「あの魔王が」と言い放ったそうだ。ある意味言い得て妙な気がして、そのことを聞いた折に彼女は吹き出したものだ。
 魔王、覇王、慈しみも許しもない自身に与えられるのは、そんな称号だろう。
 巫女姫イリアが、ルクレツィアに冠を与えるのを一瞬ためらったのは、だからかもしれない。けれども、最終的にクラウディアの――ルクレツィアの目に射すくめられるようにして、彼女の頭上に冠を置いた。その時の模様を描いた絵は、いまだ白亜宮の一角を飾っている。そうして、国王グレイシス二世はその絵を見上げながら、己の野望を成就させることに燃えているはず。かのひとの野望の一つは、女帝と巫女姫双方を犯し、自身の胤を孕ませること。
 ルクレツィアの言葉に、ティルは「あちゃー」と声をあげた。
「爺さん頑張るねえ。自分の息子よりも若い娘を抱こうっての。しかも二人、しかも両方処女。楽しませる自信はあるのかねえ?」
 そういう問題ではない。
 貞操観念はもとより、あんな狸に身体を許し、あまつさえ子を孕まされるなどぞっとする。それは、イリアも同じであろう。尤も、ルクレツィアを襲おうものならルーラが黙ってはいないであろうし、イリアもシェラが捨て身で守るだろう。友情のなんたるかは不明だが、シェラはイリアの信頼を裏切ることはできない。彼女の危機には必ず現れる――ならば、自分とイリアが対立した際にはどちらに付くのか。試してみると面白いと考える自分は、やはり心が冷たいのか。
「忍んで来るなら、忍んでくればいいのだわ、国王も」
「おや、ヒヒジジイに抱かれてやる気なの?」
 そうは思っていないくせに。ティルの皮肉にルクレツィアは柳眉を寄せた。
「返り討ちにするのよ。血祭りにあげてあげる」
 淡々とした答えに、「おお、怖」ティルがわざとらしく怯えた声音を上げる。義父殺しの女、そして、王位簒奪者――フィラティノアを手に入れるのなら、まさに覇王と呼ばれるに相応しい行いではないか。自分は優しくはない。王道を歩むことはない。力で全てをねじ伏せる。それが、ルクレツィア一世のやり方なのだから。
「そのまえに」
 押さえておきたいものがあった。ルクレツィアの問いかけに、ティルは
「ああ、それね」
 事も無げに頷き。
「それこそ、上々なんじゃないの? 上手くやってくれているよ」
 鴉のお嬢さんが――低く笑った。
 鴉、と、エレヴィアの血を蔑むのは、西の大公アインザクトの末裔に他ならない。直接アインザクトの縁者ではないであろう、ティルの口から度々その言葉を聞くことに違和感を覚えていたが、ふと、あることに気付いた。彼の傍に、アインザクトの縁者がいることに。その人物は、カルノリア皇女の友人であり、また、皇帝の姪であるシェルマリヤを侍らせていることに不満を抱いているからこそ。ルクレツィアを認めない。単なる性格の相違だけではない、根深い理由が存在することに、今更ながら慄然とする。
 二百年間連綿と続く恨みは、果たしてカルノリアの崩壊だけで晴れるのだろうか。
 これから自身がやろうとしていること、それは、かつて東の大公であったカルノリアが行ったことと同じかもしれない。巫女姫という存在が傍らにあるからこそ正義を主張することは可能であるが、怨みの種は広く蒔かれる。時間という養分を得て、いつか花開く。それを受け止める覚悟はあるか、と問われれば、迷うことはない。是、と。即答する。時代が選んだのは、自分だ。片翼(サリカ)ではない。
「少し、急いでもらった方がいいかもしれないわね」
「御意」
 おどけた調子で答え、宰相の気配はその場から消えた。昼間のルクレツィア同様、階下に飛び降りたのだろう。全くもって、この離宮に住まう人々は、身軽な人物が多すぎる――彼女は闇の中で小さく笑った。


 女帝の肖像画を是非描かせて戴きたい。そういって離宮を訪れた者があった。あまりにも熱心に依頼をするというので、使用人が侍女に告げ、その侍女が恐れながらと女帝付きの侍女の処までやって来たというのである。
「如何いたしましょう」
 困惑した表情で用向きを伝えるアデル、彼女に対してルーラは渋い顔を見せる。身元の判らぬものを女帝の傍近くに上げることは許さない、そう言わんばかりの厳しい眼差しに、アデルは身を竦めていた。朝の謁見を済ませ、寛いでいたルクレツィア一世が、
「会うだけ会ってみましょう」
 答えたのも気に入らなかった模様である。
「陛下」
 軽率すぎます、と、暗に視線で告げる彼女に「大丈夫」女帝は軽く手を挙げて答える。
 今日は、宰相も近衛隊長も不在だった。故に余計、ルーラは神経を尖らせているのだ。領土を持たぬ皇帝とはいえ、一国の君主である。その存在を疎ましく思い、消そうとする不届き者も皆無とは言えぬ。殊に、ミアルシァ、アヤルカス、カルノリア。それらの国々から刺客が放たれてもおかしくはない。
 ルーラの危惧も虚しく、女帝は自称絵師を控えの間に呼びつけた。
「心配なら、同席して頂戴」
 ルクレツィアの言葉に、渋々ルーラは頷いた。アデルが使いの侍女に許可が下りた旨を告げると、暫くのちに彼女は絵師を伴って現れる。絵師と、その弟子らしき男。彼は深く帽子をかぶり、顔を伏せているので人相までは判らない。片や、絵師は堂々と顔を晒していた。結わずに垂らした、長い亜麻色の髪。雀斑だらけの白い面。煙る黄昏時の空を思わせる、青灰色の瞳――ルクレツィアは思わず吹き出した。
「いやですよ、女帝陛下。人の顔見て笑うなんて。失礼にも程があります」
 ぷん、と、拗ねるその人物は、女性のなりはしていたが、実は立派な男子であることを知っている。太い眉毛の下で好奇心剥き出しに輝く青灰色の瞳を、彼女は決して嫌いではなかった。昔から。
「陛下の御前である」
 控えよ、ルーラが言えば
「ああ、これはわたくしとしましたことが……申し訳ございません、エーディトと申します、女帝陛下」
 まだ、口を利くことどころか面を上げることすら許されていないまま、エーディトは高らかに挨拶を始めた。ルクレツィアは笑いながらそれを聞いていたが、長々しい口上が終わるころに
「面白い方ね」
 好感を持った、と言わんばかりの呟きを漏らし
「腕はどのくらいのものかしら、早速、素描を描いて戴ける?」
 絵師を受け入れることを暗に示した。ルーラを始め侍女らは不審げに目を細めたが、逆に
「ああ、貴方たちは外して頂戴な。芸術家は気まぐれで、集中力が命なの。気が散ると、それだけで創作意欲が落ちてしまうわ」
 体のいい理由をつけられ、人払いをされる。でも、と渋るアデルに対しては「表で待っていなさい」と言い、ルーラに向かっては
「あなたは、ここにいて頂戴」
 同席を許す旨を告げる。
 やがて、そこに残ったのがルクレツィアとルーラ、そしてエーディトとその弟子らしき男性のみとなったとき。
「相変わらずね、エッダ」
 女帝がエーディトに声をかける。
「お知り合いでしたか」
 ルーラが軽く頷く。それならば、この態度も頷ける――が、女帝に対してあまりにも不遜であるとは思っているらしい。ルーラは女帝の背後から、厳しい視線をエーディトに向けていた。
「前に話したでしょう、オルトルート。彼女の弟子よ」
「弟子……確か、男子と聞いていましたが?」
 目の前にいるのは、不細工ではあるがれっきとした婦人である。如何にも流れの芸術家といった風情であるが、それなりに身だしなみには気を使っているらしい。服は襤褸でも、清潔に洗っている。仄かに石鹸と、それから――薫衣草の香りがした。
「……」
 その薫りに、アグネイヤ四世を思い出したのか。ルーラが顔を顰めたのを、ルクレツィアは気配で読みとった。相変わらず、彼女は片翼を嫌っている。
「女装と仰るんですか、これを。ああ、なんて芸術の判らない御婦人だ。美しいものは美しい、それがこの世の理ですよ、お分かりですか、そちらのお美しい御婦人……いや、いやいや、これは、こちらは」
 エーディトに凝視され、ルーラはたじろいだ。彼と同じに思われてはかなわないとでも思ったのか、それとも常ならぬ身体とされたことを指摘されるのを恐れたのか。ルクレツィアの前にその『秘密』を晒すことを恐れる彼女は、それ以上は言うなとばかりにエーディトを睨みつける。エーディトは視線の圧力に気付いたものの、さてどうするかといった表情で面白そうにルーラを見つめていた。このままでは、悪戯好きの彼が何を言うか判らない。ルクレツィアはエーディトが厄介なことを口にする前に
「此度はどういったことかしら? ソフィア大公妃のお遣いで? それとも、別な用事かしら?」
 鎌をかける。と、彼は幾分慌てた様子を装いながら
「肝心なことを忘れておりましたよ、全く、女帝陛下はいつもお美しく、ついつい見とれて役目が疎かになってしまって……」
「あら、わたしのせいだと言いたいの」
「いやいや、いやいや、それは違います、違いますよ陛下。ああ、やはり手厳しいお方ですね。その手厳しさも美を引き立てるのに一役買っておりますよ――っと、それは置いておきまして、今回はわたくしの上長よりの命でこちらに参りましたわけであります」
 平素の通りのとぼけた口調で意味深長なことを告げてきた。エーディトは、オルトルートのことは「師匠」と呼ぶ。彼が上長と呼ぶ存在を、残念ながらルクレツィアは知らない。彼女が先を促すまでもなく、奇矯の少年はぺらぺらと要件を喋り出した。
「まずは、ご即位おめでとうございます。ご挨拶が遅くなりまして、申し訳ございません。それに伴いまして、女帝陛下に置かれましては、ひとつ、ご提案というか、ご質問がございます。陛下は、以前より力を欲されていましたよね。ご自身の大切なものを守るための力を。そうでしょう、陛下?」
「古いことを蒸し返さないで頂戴」
 若干、ルクレツィアの頬が染まる。確かに言ったかもしれない。そんな正義漢めいたことを。
「陛下は、エルディン・ロウをご存知ですよね」
 当然、知っている。かの神聖皇帝エルメイヤ三世を暗殺した人物として、また、その名を受け継いだ大陸最大規模の暗殺者集団・闇の組織として。更には、片翼を暗殺せんと付き纏っていた、好色な刺客。彼もまた、エルディン・ロウの一員であった。それがなにか、首を傾げるルクレツィアの前で、エーディトは不可解な笑みを浮かべた。皮肉とも嘲笑とも取れる、挑戦的な笑みを。ルクレツィアは眉を潜め、音を立てて扇を閉じる。よもやこの少年、自分にエルディン・ロウを雇えというのではないか。彼はオルトルートの弟子のほかに、エルディン・ロウとしての一面も持っていたのでは――彼女の予想は、当たっていた。
「これ以上ない、頼もしい(しもべ)となりますよ。我らは」
 諾、と応じて当然といった表情のエーディトが憎らしく思える。足元を見るような発言に、神経が逆なでされる。確かに、力は欲しい。エルディン・ロウともなれば、尚更だ。大陸を網羅する情報網と機動力、抱える暗殺者の数。取り入れて、損はない。けれども。
 ルーラもこの申し出を快く思っていないのだろう。
「陛下」
 幾分遠慮がちに声をかけてきた。
「エッダ、残念だけどこのお話……」
 なかったことにしてほしい。そう言いかけたときだった。それまでエーディトの背後で膝をついていた人物が、音もなく立ち上がる。ルクレツィアは彼に視線を向け、思わず声をあげた。顔を隠す鐔の広い帽子、それを優雅に外した彼は、気取った仕草で騎士の礼をとる。よもや、このようなところで、こんな形で再会するとは思わなかった。ルクレツィアは彼の灰の隻眼を凝視し、驚きの表情そのままの掠れた声で彼を呼んだ。
「セレスティン」
 と。


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