AgneiyaIV
第一章 さすらいの皇女 
10.奔流(5)


「おかえりなさいませ」
 深々と頭を垂れる侍女に
「ただいま」
 まだ、違和感の残る返事を返して。クラウディアは離宮の門を潜った。白亜宮よりさほど離れてはいない場所に佇む、北の離宮。彼女に与えられた、彼女だけの城である。ここに戻るのは、何日ぶりだろう。クラウディアは、改めて自身の住処とされたその建物を眺めた。
「どうされましたか?」
 傍らでルーラが尋ねる。クラウディアは、幽かに笑った。
「変ね。離れていたのは、半月足らずなのだけれども、なんだかもう他人の家のような気がするわ」
 ここで一年余りのときを過ごしたというのに。この場所には、自身の匂いが染み付いてはいない。いまだによそよそしさを感じさせる場所である。寧ろグランスティアの離宮のほうが、住み心地が良かったような気がする。僻地ゆえの不自由もあろうが、それでもあの場所にずっといたい――そう思うのは、クラウディアの我侭であろうが。


 私室に戻れば、そこはきちんと整理されていた。クラウディアは、ぽん、と寝台の上に腰を降ろす。程よい硬さが身体を受け止め、疲れに任せて彼女はそこに身を横たえた。窓から斜めに差し込む日差しが、少しずつ春の色を濃くしている。クラウディアの重く沈んだ心とは裏腹に、きらきらと誇らしげに輝く太陽が、ゆっくりと西へと歩み去ろうとしていた。
 侍女がやってきて、帳を閉める。クラウディアはそれを見るとはなしに見、
「ありがとう」
 力なく礼を述べた。侍女は例に則った挨拶をして、窓から離れる。
「お飲み物を、お持ちいたしましょうか?」
 問いにクラウディアはかぶりを振りかけたが、
「リシャ。あれば、持ってきてくれる?」
 酒を頼んだ。侍女は目を白黒させるかと思いきや、
「かしこまりました」
 丁寧に一礼して、部屋を出て行く。程なくして、盆に乗せた杯を持参し、それを寝台の傍らに載せる。杯だけではなく、つまみとしてなのだろう、置かれた皿の上には干した果物の輪切りが見えた。微妙な気遣いを見せる侍女に、クラウディアはこのとき初めて不審を覚える。
「あなた」
 アルメニアから同行した侍女では、勿論ない。もともと離宮にいた侍女でもないようである。人種的にも生粋のティノア人ではなく、髪も金髪で、瞳は柔らかな緑であった。西方の出身であろうか、とクラウディアが目を細めたとき。
「ツィスカ、と申します」
 侍女が僅かに足を屈め、自己紹介をした。つい先日から、この離宮に配置換えになったのだという。その代わりに、
「アルメニアからご同行されていたご令嬢方は、帰国されました」
 クラウディアの婚礼に伴い、同行を許されたアルメニアの侍女は、ふたりとも暇を出されたという。これはクラウディアは初耳であった。直属の主人であるクラウディアの断りなしに、侍女を解雇したというのか。クラウディアは半身を起こし、
「それは本当?」
 ツィスカに掴みかからんばかりの勢いで問いかける。新参の侍女は、特に驚いた様子もなく、彼女の言葉を肯定した。
「どういうこと?」
 クラウディアを、完全に孤立させるためなのか。『妃殿下』という呼称を受けながらも、いまだ、正式なる花嫁となっていない彼女を、国王が疑っているというのか。
「ディグルに、国王陛下に、会わせて頂戴」
 訴えるが、侍女はかぶりをふった。
「王太子殿下のお渡りがあるまで、妃殿下を外出させてはならないと国王陛下よりのお達しがありました」
「な……」
 言葉が出なかった。クラウディアは、はしたなくもその場にへたり込む。事態は自身を置き去りにして、加速度的に進んでしまっているのだ。
(アグネイヤ)
 彼女は、片翼の名を呼んだ。グランスティアで流すことの出来なかった涙が、いま、ここで溢れそうになる。こんな、異国の侍女の前で、と。彼女は自身を奮い立たせようとするがそれは出来なかった。次第に潤み始める視界の中で、夕映えに佇む侍女の姿が滲んでいく。
 と、そこに。
「陛下よりの、使者の方がいらっしゃいました」
 取次ぎの侍女の声が聞こえた。これは、聞き覚えのある声であった。以前からこの部屋に、クラウディアにつけられていた侍女である。彼女の声にふと安堵を覚えたクラウディアは、なんとか涙を止めることに成功した。
 まだ、泣けない。泣くことは出来ない。
 彼女は唇を噛み締め
「控えの間に、お通しして」
 ツィスカに伝えると、着替えのために衣裳棚の前へと進んだ。ツィスカは取り次ぎにクラウディアの言葉を伝えると、彼女の着替えを手伝うために、傍らに寄り添った。



「先程、父からの使者が来た」
 ディグルの元に帰還の挨拶に出向いたルーラ。彼女に向かい、開口一番ディグルはそう告げた。久方ぶりに見る美貌の王太子は、以前と変わりなく冷徹で冷静で。この人には自分が必要なのだと思っていた自身が、ルーラは少し恥ずかしくなった。彼はどこまでも孤独な人なのだ。側に、人は存在しなくても生きていける。いな、孤独というよりも、孤高。
「なにか、火急の件でもありましたか?」
 尋ねるルーラに、ディグルは皮肉交じりの薄い笑みを向ける。
「あれとの休暇で、腑抜けになったか? ルーラ」
「殿下」
「以前なら、すぐに察しがついたものを。それとも、気付いていて認めたくないのか」
「それはもしや殿下の」
 直感だった。ルーラは僅かに目を見開いた。

 クラウディアが嫁いで、はや一年が過ぎようとしている。花嫁はまだ幼いとして、婚礼の儀は延ばされ、いまだ婚約の形をとっていたが。彼女は先日十六歳の誕生日を迎えた。十六歳といえば、ディグルの母・エリシアがディグルを生んだ歳でもある。

 ――そろそろ、正式なる婚礼を挙げてもよいのではないか。

 国王よりの使者は、ディグルに式の日取りを伝えに来たのだ。
「それは、いつ?」
 ルーラの声は、掠れていた。ディグルは酷薄な笑みを口元に刻み、
「来月」
 端的に応える。月が替わるといえど、あと十日もない。ルーラは動揺を悟られまいとしてディグルから一瞬目を逸らし、
「おめでとうございます」
 更に掠れた声で祝辞を述べる。
「めでたくはない。お前も、めでたいとは思っていないだろう? 心にもないことを、口にするな」
 お前らしくもない、と。ディグルは気だるげに髪をかきあげる。指の間からはらはらと零れ落ちる銀の髪が、なぜか涙に見えて。ルーラは目を見開いた。
「殿下」
 ディグルの異性に対する嫌悪感は、いまだ消えてはいない。けれども、彼はクラウディアに興味を持った。普通の娘ではない、一種独特の感覚を持つクラウディアに、ルーラを通して惹かれていたのかもしれない。

 ――近いうちに、あれのもとに渡る。

 そんなことまで言い出していたのだ。だが、いざ、婚礼となると。心が騒ぐのだろうか。妻を迎えるということ――それは、側室を娶るのとは趣を異にする。しかも、この婚礼の根底にあるのは、同盟。そして、花嫁の国の継承権。完全に継承権を剥奪された花嫁なれど、皇帝の血筋には代わりはない。しかも、彼女は神聖帝国の後継である。いまだ、国内不安定なフィラティノア王室としては、なんとしても手にしておきたい『血の保証』であった。
「来るべきときが来た、といった感じだな」
 酷薄なる笑みは、苦笑へとその色合いを変える。
「あれも、今頃はこの話を聞いているだろう」
「……」
「いって、慰めてくるといい。あれは、おまえには心を開いている」
「殿下」
 それは、あまりにもむごい仕打ちだ。ディグルは、何を考えているのだろう。ルーラの心の内を知って、わざとそのようなことを言うのか。それとも、これは彼なりの気遣いなのか。かつては手に取るようにわかった主人の心が、なぜか、今は見えない。
(妃殿下)
 心の中で、クラウディアに呼びかける。先程まで側にあった愛しき少女の面影は、どこか寂しげな表情をしていた。



 シャン・ティィーには、リナレスが逗留していた。初めから、アグネイヤをこの地で待っていたのだという。病と称して、ずっと皇宮内に篭っていた彼は、今度は転地療養の名目でこの地を訪れたのである。大叔母にして代官でもあるアウレリエは、アグネイヤの来訪を歓迎し、ささやかなる宴を開いてくれた。
「今夜は、ゆるりと休んでいかれると良い」
 大叔母ではあるが、臣下としての立場を優先する彼女は、常に下座に控えてアグネイヤを立てていた。アグネイヤも、久しぶりに大公として――皇太子としての扱いを受けて、幾分か戸惑いはしたものの。
「殿下のご不在で、私がどれだけ苦労をしたか、たっぷり語らせていただきますよ」
 茶目っ気のあるリナレスの言葉に、漸く肩の力が抜けた。
 リナレスとバディール、この兄弟とは乳兄弟にあたるのだが。バディールとは馬が合わぬ反面、リナレスは本当の兄弟のような感覚があった。兄弟というよりも、寧ろ従兄といったところか。近すぎず、遠すぎず。程よい関係を保てる距離にある。その分、リナレスも言いにくいことまではっきりとアグネイヤに言う傾向があった。
「ご帰還されたら、すぐに即位をしていただきます。約束の十六歳の誕生日は過ぎてしまいましたからね。占術師に依頼して、すぐに一番良い日取りを選んでいただいて。さっさと済ませてしまいましょう」
 青い瞳を煌かせつつ、彼は熱く語る。その言葉に、大叔母は苦笑し、アグネイヤも額を押さえるだけであった。
「そんな簡単なものじゃない」
 呻くように呟けば。
「兄ですか? 兄が、また余計なことを申し上げたのですか?」
 リナレスは、眼を吊り上げる。
「あの人は、何もわかっていないのです。身の程知らずにもクラウディア殿下に恋慕して、そのせいで頭がおかしくなっています。ちゃんと先を見通せるものでしたら、大公殿下に失礼なことは申し上げられないはずですよ。あのような者の言葉など、気になさいますな」
「リナレスは、昔からサリカ贔屓でしたね」
 代官から、大叔母の顔に戻ったアウレリエは、扇で口元を隠し、静かに笑った。
 幼い双子とともに、リナレスもここを訪れたことがある。アウレリエとリナレスは旧知の仲であった。それゆえ、彼の性分も理解しているのだろう。
「当然です」
 リナレスが胸を張れば、アウレリエも更に笑みを濃くする。
 このふたりは、アグネイヤにとって、何より大切な人々であった。母もそれを知っているからこそ、アウレリエを通じてフィラティノアに密偵を送り込んでいたのであろうが。そう考えると、母后は、初めからアグネイヤが帰還することが解かっていたのではないか。アグネイヤは、今更ながらリドルゲーニャの底知れぬ不気味さに、わが母ながら寒気を覚えたのだった。
「僕の使命は、クラウディアを暗殺すること、だった」
 アグネイヤの呟きに、大叔母も、リナレスも。食事の手を止める。ふたりとも、それは聞かずとも薄々は察していたのだろう。それどころか、アグネイヤの真の目的である、

 クラウディアとして死ぬ。

 そこまでも知っていたに違いない。だからこそ、こうしてここに訪れるのは、クラウディアであると思っていたのだろうが。実際、帰還したのはアグネイヤであったことに、彼女らはどのような想いを抱いているのだろうか。バディールを初めとする、クラウディア擁立派の如く、アグネイヤの帰還を苦々しく思っているとは考えがたいが。
「僕が帰ってきて、それで。本当に良かったのかと、時々思うことがある」
 アグネイヤの、杯を持つ手が震えた。アウレリエは淡い緑の瞳を僅かに伏せて、
「決心したからこそ、戻ってきたのでしょう? アヤルカス大公として。でなければ、セルニダに戻る意味はありませんよ」
 半ば呟きにも似た言葉を投げる。
 それは、アグネイヤも承知している。今更、この期に及んで自身の立場を投げ出そうとは思わない。けれども、自身の帰還が、争いの種になるのであれば、それは避けなければならないと。彼女は考えるのだ。

 食事の後。用意された部屋に入ったアグネイヤの元を、リナレスが訪れた。夜分に女性の部屋を訪れるなど、と、大叔母が知れば目を吊り上げるのだろうが。リナレスにとっては、あくまでもアグネイヤは乳兄弟。自身と同じ男性として、皇女ではなく大公として、皇太子として接しているのだ。当然、疚しいものは何一つない。
「明日、出発しても大丈夫ですか? 体調は、いかがです?」
 バディールとは異なり、小柄で愛嬌のある顔立ちをしたリナレスは、くるくると表情を変える青い瞳を輝かせて、アグネイヤの前に佇んでいた。彼は旅を続けてきたアグネイヤを気遣ってくれているのであろうが、アグネイヤは
「大丈夫だ。明日、セルニダに向けて発つ」
 しっかりと己の意志を告げた。
 このままここに留まっていては、また心が揺らぎそうであった。居心地の良い場所にいればいるほど、心が騒ぐ。いっそ、この慌しさのままセルニダに入ってしまおうかとも思っていたのだが、さすがにそれはアウレリエが許さなかった。どうしても、今夜だけは泊まっていけという。それは、懐かしさからの言葉でもあろうが。我が子の如く愛しんでいたアグネイヤを少しでも手元においておきたいという我侭も混ざっているのだろう。
「明後日には、こちらにセレスティン殿もいらっしゃるとのことでしたので。久しぶりに、お会いになられるのも宜しいかと思っていたのですが。そうですねえ。大公殿下がそう仰るのなら、仕方ないですよね。私も師匠と剣を交えてみたかったのだけれども。まあ、今回は諦めて、次回、殿下の戴冠式のときにでも来ていただくことにしますか」
「セレスティン? セラが、こちらに来るのか?」
 思わぬ名にアグネイヤは反応した。セレスティンといえば、双子の剣の師である。時には厳しく、時にはふざけて。おちょくっているのか、と思うような扱いで、彼女らを鍛えてきた。アグネイヤとクラウディアを決して見間違うことなく、常にそれぞれの名を正確に呼んでいた――飄々とした青年の面影が胸を過ぎる。
「ほらほら、ちょっと心が動いたでしょう? 殿下はセレスティン殿贔屓でしたからねえ。もしも姫君だったら、『大人になったらセレスティン殿の花嫁になる』って騒ぐ感じでしたよ」
 くくくと口数の多い従者は意味ありげな笑みを零す。彼の脇腹を肘で小突き、アグネイヤは僅かに赤らんだ顔を背けた。
「くだらない。どこの三流詩人の物語だ」
「ああ、そうですねえ。殿下にはかかわりのないお話ですしねえ。まあまあ、彼を宮廷の剣術指南役に召抱えられるもよし、ときおり呼びつけられて側に侍らせるのもよし。皇帝陛下になられたら、何でも好き放題。やりたい放題ですからね。今はそれまでの我慢……」
 言いかけるリナレスの脇腹を、もう一度アグネイヤは小突いた。
「馬鹿」
 一言。低い声で詰るが。彼の『お喋り』は嫌いではなかった。この口数の多さが禍して――幸いして、彼は密偵となることを避けられたのだ。美辞麗句を並べ立てるわけではなく、心のうちを隠すことが多い宮廷において、唯一明け透けにものを言う乳兄弟を、アグネイヤは好ましく思っているのだ。
「そろそろ、床に就きたいのだけれど」
 遠まわしな退出の要請に、リナレスはこくりと頷いた。
「それでは、また明日」
 にこやかに去ろうとする彼の姿に、ほっと一息ついたものの。なぜか彼は扉の前で立ち止まってしまう。まだ何か言い足りないのかと、アグネイヤが眉を寄せたとき。

「殿下を支持するものも、またたくさんあることを忘れないでいてくださいね」

 さらりと言い残して、彼は音もなく扉の隙間から抜けて行った。
(リナレス)
 彼は、あの一言が言いたかったのだ。それを思うと、自然、肩の力が抜けた。自分を信じてくれるものが、ひとりでもあれば。それだけで心が軽くなる。アグネイヤは胸のうちでリナレスに謝辞を述べると、遠くアルメニアに思いを馳せた。



 アルメニア皇太子であるアグネイヤが、シャン・ティィーより帰郷したのは、その翌日のことである。セルニダの紫芳宮では、大公の帰還を告げる鐘が鳴らされ、女官たちが一斉に迎えに出る。
「おかえりなさいませ」
 久方ぶりに見る、黒髪に黒い瞳――もしくは、青い瞳の人々の姿に、アグネイヤは故郷に帰ってきたことを実感した。
「ただいま」
 もう、言うことはないと思ったこの言葉を、一つ一つ噛み締めるようにアグネイヤは応えた。リナレスと女官長の先触れで皇后の謁見の間に導かれたアグネイヤは、約一月ぶりにまみえる母に向かい、定石通りの口上を述べる。空席となった皇帝の座の傍らに設けられた、摂政の座――そこに座すリドルゲーニャは、紫の瞳につゆほどの感情も宿すことなく、過酷な旅を終えたであろう我が子を見下ろしていた。
「アグネイヤ」
 呼びかける声に、温もりは感じられない。それは、帰還したのが大公となっていた娘のほうだということを確認しているかのような。一種独特の響きが篭っていた。
「エリアス・リュディガ・アヤルカス・ティル・アグネイヤ、ただいま帰還いたしました」
 アグネイヤは、改めて主張する。戻ってきたのは自分だと。クラウディアの暗殺は、未遂に終わったのだと。暗に、母后に訴える。
 母は、その心の声を聞き取ったのか。硬質な美貌に、幽かだが赤味が差した。
「アヤルカス大公・アグネイヤ。アルメニア皇后リディアの名を以て、汝に命を下す」
 淡々とした言葉が、母の朱唇から紡ぎだされる。アグネイヤは頭を垂れたまま、続く言葉を待っていた。

「汝、大公の名を返上すべし。アルメニア皇帝は、汝にあらず」

 アグネイヤは耳を疑った。弾かれたように顔を上げる。けれども、母はそれ以上何も言わなかった。大公の名を返上するということは、継承権の剥奪でもある。アグネイヤは思わず母に駆け寄りそうになり、周囲の兵士に取り押さえられた。
「母上――皇后陛下。それは、それはいったい」
 娘の必死の訴えも、リドルゲーニャは聞こうとしていなかった。彼女は視線を揺らすことなくまっすぐにアグネイヤを見詰め、
「命を受けよ。今より汝の、大公の任を解く」
 再び厳かに告げたのである。

――第一章・了――

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