AgneiyaIV
第一章 さすらいの皇女 
9.皇帝(4)


「そろそろ、食事にしましょうか」
 クラウディアが籠の蓋に手をかける。ハンナと、レーネが用意してくれた心づくしの昼食である。ハンナは用があるとかで席を外していたようだったが、レーネがにこやかに見送りをしてくれた。

 ――先程は、ありがとうございました。

 はにかむように、視線を揺らして。クラウディアに深々と礼をする。足はもういいの? ――アグネイヤから経緯を聞いたクラウディアが尋ねると、彼女はこくりと頷いた。大丈夫です、と幾度も繰り返し、重ねて礼を述べていた。

「ジェリオも、呼んでこようか」
 褐色の瞳を思い出し、アグネイヤが立ち上がる。と、ルーラがそれを止めた。
「私が行って来る。皇女殿下は、ここで、妃殿下とご一緒に」
「ルーラ?」
 彼女なりに、気を使ってくれているのだろうか。
 アグネイヤは、思わずルーラを見つめた。その人形を思わせる横顔からは何も表情は読み取れないが。彼女のアグネイヤに対する態度も、ここ数日の間に幾分軟化しているようにも思えた。クラウディアに対する態度とはまた、ことなるが。

 ――所詮、身代わり。

 蔑むようなあの罵声からは想像もできぬほど、口調も穏やかになっている。
「ありがとう」
 双子の声が重なった。ルーラが僅かに微笑んだような気がして、アグネイヤは眼を見張る。この、感情なきように思える女性も、笑うことがあるのだ。しかもそれは、クラウディアに対してのみ。
(そうか)
 クラウディアがいるから。彼女がいるから、ルーラはアグネイヤに対しても尖った言動をしないのだ。
「随分、我侭を言っているからね」
 ルーラが席を外したのち、クラウディアがポツリと漏らした。
「ルーラを貸してくれ、って。ディグルに無理言っているのよ。野暮なことしてるわよねえ、相思相愛の二人を引き裂いているんだもの」
 苦笑を浮かべるクラウディア。アグネイヤは、返す言葉を失った。
 クラウディアは、本当に気付いていないのだろうか。ルーラのことに。彼女が『何』であるか。わからないのだろうか。
 もしも、ルーラがアグネイヤの想像する通りであったのなら。ディグルは――
「ねえ、マリサ――クラウディア」
 呼びかけに、クラウディアは睫毛を揺らす。なあに? と自分と同じ顔が傍らで首を傾げる。
「ルーラは、いつも、その――男装しているの?」
 遠まわしに質問を投げてみた。片翼相手に、こんな問いかけはしたくはなかったが。直接尋ねるには、ことがことだけに少し、憚られる。
 まさか、いえるわけがない。

 ――ディグルは、男色家なのか。

 とは。
「そうね、大抵は騎士の略装をしているわ。時々衣裳を着ているのを見ることもあるけれど」
「男装の麗人、って感じだよね?」
「そうね。エリシュ=ヴァルドは裳のまま戦ったから、少し違うけど。もう少し、時代が下ったら、ルーラも男装の麗人として詩人に歌われるようになるかもね」
「――そう、だね」
 確認は、終了した。
 やはり、クラウディアは気付いていない。ルーラが、男性であることに。あれだけ側にいて、なぜ気付かないのだろうか。それとも、気付かないフリをしている――肝心なところからは眼をそむけているのだろうか。
 片翼は、鈍いほうではなく寧ろ鋭い。あのアレクシア皇女と頻繁に書簡のやり取りをするほどである。それがなぜ、こと自身の問題になるとこうも鈍いのか。
(バディールの女装はすぐに気付いたのに)
 幼い頃、戯れに行なった仮装の舞踏会。それぞれ、誰かわからぬよう仮装してこいといったときに、乳兄弟と従兄は女装をして現れた。そのときの記憶を掘り返すのは色々と問題があるので遠慮したいが。
「――今度は、いつ会えるのかしらね。あなたと」
 クラウディアの言葉に、アグネイヤは我に帰る。
「公式には、暫くは無理だと思うよ」
 その答えをクラウディアも知っている。知っていて、あえて口にするとことは、別離が近づいているということだ。ルーラが妙に気を使うのもクラウディアの、アグネイヤの素振りに気付いているからだろう。
「一ヶ月以上、国をあけてきたから」
 アグネイヤは、彼女の身代わりを勤めているであろう乳兄弟――バディールの弟であるリナレスを思った。彼は日がな一日皇宮の奥に閉じ込められているのだろう。病、と称したアグネイヤの代わりに。身代わりであるはずの自分の代わりを務めるなど、彼にとっては屈辱なのではないだろうか。道中、ずっとそれは考えていたのだが。
「みんな、待っているよ。アグネイヤが帰るのを」
 だから、わたしはもう引き止められない、と。クラウディアは寂しげに微笑する。彼女もわかっているはずだ。アルメニアが、母后が、諸侯が待ち望んでいるアグネイヤは、彼女自身であることに。かつてマリサと呼ばれ、不幸な事件をきっかけにクラウディアとなった彼女を、なんとしても隣国から呼び戻したかった。そのためには、同じ顔、同じ姿の片翼が敵地に赴くことが必要であった。本来、花嫁となるはずであった皇女をフィラティノアに送り。そこで、彼女を暗殺する。これがアルメニアの書いた筋書きであった。
 けれども、実際はそのようにことが進まなかった。
 国のため、という言葉の元に皇女は動かなかった。
「昔」
 クラウディアは遠い眼をする。
「タティアンがまだ、王国だったころ。カルノリアに攻められて王都が陥落したときに、最後の王女はカルノリアの皇帝の元に引き出されたというわ」
 無論、それは慰み者にされるために他ならない。王女を差し出せ、彼女が妃のひとりとなるのであれば、タティアンの領地と国民の生活は保証する。それが和睦の条件のひとつであった。けれども、王女は皇帝には従わなかった。引き出された広間で舌を噛み切って自決したのである。恥をかかされた、と。カルノリア皇帝はタティアンの王都を炎に沈めた。生き残った人々を王宮に押し込め、生きながら焼いたのだ。国民の呪詛はいつまでも続き、最後には王女を呪う言葉となったという。
 吟遊詩人の紡ぐ歌から、アグネイヤもその話は知っていた。いな、アグネイヤは詩人の言葉ではなく、史実として――大陸史の書簡から叙情的ではなく叙事的な内容を得ていたのである。

 ――姫はこれをどう思いますか?

 教師に尋ねられたとき、自分はなんと答えたのであろう。帝室に生まれたものとしての宿命、心構えを尋ねられているのだとは解かっていたが。

 ――ひとの命を犠牲にして、自分だけが助かるというのはよくないと思う。

 たった一人の王女を犠牲にして、自身は安穏と生活を続けようとした、タティアン国民が穢れた動物に見えた。確かに、国民を守るのが王族の役目ではあるけれども。ひとりの少女も救えないような国であるからこそ、滅びたのだと。アグネイヤは思ったのだ。教師はその答えに失望したようだった。
 本来であれば、王族たるもの故国が滅びれば潔く自害して果てるか。国の存続を図るために、敵国へと王女皇女を嫁がせるか。その覚悟はあって当然なのである。アルメニアとて、同盟というきれいごとになってしまっているが、実際は皇女を売って武力を購入したのだ。フィラティノアへ向かう皇女は、売られた姫。ミアルシァでは公然とそのような侮蔑が囁かれているのだという。
「大陸史は、アグネイヤのほうが詳しいから。こんなことを言うのはなんだけど。でも、タティアンの王女は立派だったと思うわ」
「クラウディア?」
 片翼の意外な答えに、アグネイヤは驚いた。てっきり、彼女は教師の望む答えを返したものだと思っていたのだが。
「皇帝の側室になって生き残っていたら、きっと彼女は国民を恨んだわ。自分を犠牲にして、のうのうと生きているひとたちを。それが嫌だったんだと思う。王族が滅べば、主を持たない国民は、ただの流浪の民として帝国に受け入れられる。そう、考えたのよ」
 過去に例のないことではなかった。
 アルメニアが初代皇帝の下領土を拡張していた折に、幾つもの小国がアルメニアのために倒れていった。皇帝は出来れば民を痛めつけたくないと、戦禍を拡大することを厭い、武力を見せ付けるだけで国を併合していったと聞く。けれども幾つか武力衝突は存在し、敗れた国の王家は炎の中に自身を投じていた。そうなった国は、皇帝の直轄領として領地と民の生活を皇帝は保障していたのだ。
「タティアンを滅ぼしたのが、アグネイヤ一世だったらよかったのにね」
 アルメニア初代皇帝であれば、王女を女領主として、その土地を与えていただろう。アグネイヤ一世は美丈夫で、遊びも派手ではあったが生涯側室を持たなかった。正室ルクレツィアのみを側に置き、どこに出向くときも彼女を伴っていたそうだ。
 敗れた国は、当然のごとく王族の姫を征服者の側室にと差し出してくる。皇帝も一度はそれを受けるが、姫たちをそばに置くことはなくセルニダにて労をねぎらったあと国に帰しているのだ。
 それは、正妃であるルクレツィアを恐れているのではないかとも見られるのだが。
「僕も、なれるのかな。アグネイヤ一世のように」
 呟きに、クラウディアは「そうね」とだけ応える。それ以上は何も言わない。名君となるには、幾つもの条件があるのだ。一人の才覚だけでは、正しく人々に道を歩ませることなど出来はしない。
「ただの傀儡と成り果てるか。それとも、大帝と呼ばれる主君となることを目指すか」
 後者は、過酷な道だけれども。十六歳となったばかりの少女には、荷が勝ちすぎているけれども。
「古の皇帝と同じ名を持っているのだから。資格は充分あると思うけどね」
 アグネイヤは静かに笑った。



 どこまで行ってしまったのだろう。あの、好色な刺客は。

 ルーラは下草を踏み分けながら獣道を進んだ。人など通わぬ深い森、このようなところに入り込むのは、世を忍ぶ隠遁者か、はたまたよからぬ企みを持つ盗賊たちか。人を一切受け付けぬ容赦なき緑の檻の中、息苦しさを感じて、彼女は手近な幹に手を付いた。視界に迫る緑――精神的にも、息が詰まる。
 早く戻らねばならぬのに、求める人物の姿は一向に見当たらない。まさか、獲物を置き去りにして逃走したわけでもあるまいに。あの男も、気まぐれすぎる。大陸の狼と称される一団の出でなければ、とうに契約を打ち切っていただろう。よりによって、獲物と定めた少女の警護をしているのだ。体が目当てであることは容易にわかるが。それでも、彼の行動は不可解である。奪いたいのであれば、力尽くで奪った挙句に命をも摘み取ればよいのだ。それが、ジェリオときたら。
 まるで、アグネイヤが――獲物が自らの意志で身体を開くのを待っているようではないか。
 人間の気持ちとは不可解なものだと、ルーラは嘆息する。
 ジェリオがアグネイヤに惹かれているようには思えない。しかし、アグネイヤの意志で、彼女が自ら肌を許すようであれば。ジェリオも情が移り殺すことは出来なくなるのではないか。
 厄介なことになった。
 それでなくとも、ジェリオの態度は微妙である。彼が何を考えているのかが解からない。これは、まるで。
(まるで)
 彼女は、目を見開いた。
 まるで――誰のようだと思ったのだろう。決して人に心を開かず、常に距離をとりたがる人物。それは、他でもない――
「おう。どうした? 側室さん」
 不意に声をかけられ、ルーラは身構えた。声の主は、誰でもないジェリオである。彼はどこから現れたのか、いつの間にかにルーラの傍らに佇んでいた。手妻かそれともまやかしか。眉をひそめるルーラに、
「俺を探しにきた、ってか?」
 ジェリオは軽い笑いを浴びせる。
「皇女さんだったら、このままここで押し倒せたのにな。あんたじゃ、その気も起きねえ」
 素っ気無く言い放たれる言葉に、ルーラは拳を固める。ジェリオは、気付いているのか。ルーラのことに。彼女の身体が、普通でないことに。だが、それは杞憂に終わる。
「おまえさんじゃ、いっくらこっちが奉仕しても、声も上げない、反応もしない、って感じだろう?」
 彼は単にルーラが好みではないらしい。
「何をしていた? 皇女殿下が気にされていた」
 挑戦的に声をかければ、ジェリオは肩をすくめて。
「散歩だよ、散歩。――気にしているんなら、御自らお運びくださればよかったのにねえ、皇女さんも。そうすりゃ、ここでちょっといい思いが出来たろうに」
「貴様」
 なぜだろう。アグネイヤを言葉で嬲られると、怒りがわいてくる。クラウディアの身代わり、影の皇女。全てにおいてクラウディアに劣っていると罵声を浴びせた相手であるのに。ジェリオに嬲られるのはひどく気分が悪い。
「殿下を、愚弄するか」
 知らず、口をついてしまった言葉に、ルーラは、自身でも驚いた。なぜ、アグネイヤを庇うような発言をしてしまったのだろう。自分は、クラウディアとアグネイヤを錯覚しているのではないか。
「よその国の皇女を庇うのか? 側室さん。あんたにとっちゃ、憎い恋敵とその妹だろうが。ここで正妃が汚されて、それを恥じて死んじまったりしたら。あんたにとっちゃ、もうけもんだろう?」
 そうじゃないのか? 
 褐色の瞳が、問うて来る。ルーラはそれには答えられなかった。いや、答えたくなかった。たとえ主人の正室であろうが、異国の姫であろうが、クラウディアはクラウディアだ。彼女を貶めることは許さない。彼女を、彼女に連なるアグネイヤを、冒涜することは。
「それは、処刑に値する」
 不敬罪である、と。ルーラは言い放つ。彼女は腰に下げた剣に手をかけた。無礼打ち、その名の元にここで彼を成敗することも出来る。
「アグネイヤを殺すために、俺を雇ったくせに?」
 揶揄する褐色の瞳が、疎ましかった。ルーラは短剣を鋭く抜き放ち、切っ先を彼の喉元に押し付ける。ジェリオは逃げることもなく、涼しい顔でその場に佇んでいた。が。彼の手は自身の剣にかけられている。
 ここでルーラが彼の喉を掻き切れば。同時にジェリオも彼女を切り伏せるだろう。彼の間合いに入ってしまった今は、返り討ちも覚悟せねばならない。
「ならばなぜ。貴様は皇女殿下に従う?」
 青い瞳が、褐色の双眸を射た。ジェリオは瞳の奥に影を揺らめかせ、静かに笑う。
「従っているわけじゃねえ」
 ただ、興味があるだけだと。彼は言った。
「あのクソガキが、本当に皇帝になるのかどうか。皇帝になった暁に、殺してやるつもりだ。そのほうが、俺の名前にもハクが付く」
「神聖皇帝を暗殺した若者のように、か?」
 神聖帝国最後の皇帝、エルメイヤ三世を殺害した人物。西方の青年、エルディン・ロウ。彼の名は、今は大陸を震撼させる暗殺者集団の名となっている。ジェリオがアグネイヤ四世を殺害したとなれば。大アルメニアの若き皇帝を暗殺したとなれば。彼の名もまた、エルディン・ロウの如く大陸中に轟くだろう。そうして。
「アルメニアは、神聖帝国と同じ末路を辿る。ミアルシァもアルメニアを狙っているからな」
 皇帝を失った国は、混乱の時代を迎える。十六年間、空位を保ってきた帝位も、それは皇太子あってこその空位時代であり。後継無きまま迷走する国家ほど脆いものは無い。
「貴様は」
 混沌の時代を、望んでいるのか。
 再び、乱世が訪れることを、願っているのか。
 ルーラは、胸に湧きあがった疑問を彼に投げかけることは出来なかった。
 なぜならそれは、かつてルーラが抱いていた望みであり。ディグルもまた、ルーラに対して同じ<夢>を語ったのだから。
「暁の瞳は、覇王の瞳。南では、最も忌み嫌われる、蛮族の征服者の瞳」
「貴様――」
 ジェリオの背後から現れる、黒髪の女性。彼女は黒い瞳に愉悦の色を浮かべて、ジェリオの肩越しにルーラを見つめていた。
「覇王滅ぶべし。あの子は、世に出てはいけない存在なのよ」
 口の端を吊り上げるカイラ。彼女は、アグネイヤの破滅を心から望んでいるようであった。
 ジェリオの狂気じみた考えとも異なる。
 ルーラの想いとも一線を画す。
 快楽の獣の真意はどこにあるのか。カイラはジェリオの首に押し付けられた短剣を指先でどかすと、僅かに皮膚が切れたその部分に舌を這わせた。と、ジェリオの顔が歪み、カイラを乱暴に押しのける。彼女は「あらあら」と子供の悪戯を窘めるように、苦笑を口元に上らせた。
「あんたの話は、断ったはずだ。ドゥランディアの獣」
 唾と共にジェリオが吐き捨てる。カイラは甘く瞳を揺らめかせ、
「そう?」
 少女の如く首をかしげた。
「それなら、生かしておく必要もないわね、あのお姫様は。汚らわしい帝国の血を、排除するのみだわ」
 カイラの言う、帝国の血。それは、アグネイヤだけではなく。クラウディアも含まれているのではないか。ルーラは寒気を覚えた。そして。無防備に岸辺にて待つ双子の姿を思い描く。カイラのほかに、刺客が存在するのだとしたら。これは絶好の機会ではないか。アルメニア皇太子と、フィラティノア王太子妃。二人を共に葬り去ることが出来る千載一遇の。
(妃殿下)
 傷の癒えぬクラウディア。側にアグネイヤがいるとはいえ、いま襲われればひとたまりもないだろう。ふたりの皇女を救うことは難しく。最悪の場合は二人とも、落命する可能性がある。
 ルーラは相手に気取られぬよう、一歩後退する。早く、クラウディアの元に戻らなければ。彼女が、危ない。
「あら。逃げるのは、なしよ」
 最初から読まれていたのか。カイラはちらりと視線を動かした。ルーラは舌打ちし、さらに一歩飛びのく。だが、そこまでだった。ざわり、と木々が揺れて。どこからともなく花の香りが漂ってきた。
「……う?」
 甘い――精神を侵食する薫り。ルーラは額を押さえた。眩暈がする。
「捕まえた」
 楽しげな声が耳朶を打ち、ルーラの身体が、宙に浮く。両肩をがっしりとつかむのは、身の丈がルーラの身長をゆうに越える巨漢であった。彼は無邪気な笑顔でルーラを見上げると、彼女の骨を砕かんばかりに両手に力を入れたのだ。
「……っ!」
 苦痛に顔を歪めるルーラ。カイラはそれを見て、楽しげに笑う。
「いい顔ね、素敵だわ」
 赤い舌が蠢き、唇を軽く舐める。ジェリオは愉悦に震える彼女に、侮蔑の視線を与えた。



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